こんにちは、横田(@yokota1211)です。
金沢と言えば北陸新幹線も開通し、今では日本でも有数の観光都市の一つなのではないでしょうか。
兼六園、近江町市場、茶屋街、武家屋敷……。
そして最近では「金沢21世紀美術館」にも県内、県外問わず沢山の方が訪れております。
↑金沢21世紀美術館 (写真提供:金沢市)
もちろん各所見どころも多く金沢に住むわたくしも一年を通しては必ず訪れております。
(訪れるっていうとカッコイイんですが、要は遊びに行ってます)
さてさて、タイトルにもありますように今回は
「金沢21世紀美術館よりもスゴイ!?」
とわたくしが絶賛した
「陽平アート」
についてお邪魔した時のレポートを書かせていただきます!
①「陽平アート」とは
金沢に在住するアウトサイダー画家細川陽平さんの描いた絵画作品を展示しているアートギャラリーです。
アウトサイダー画家っていうのは
「絵の教育を一切受けずに本人の感性のみで創作活動を行う画家」
のことを言います。
なぜ陽平さんがアウトサイダー画家なのか?
それは陽平さんが認知障害(重度の自閉症)を抱えているからとのことです。
その点に関しても後ほど改めてご紹介したいと思います。
②なぜ今回陽平アートを訪れたのか?
わたくしたびたび当ブログでもお話しすることがありましたが、現在福祉施設(障害者支援施設)にてお仕事をしておりまして。
実は陽平さんの弟さんがわたくしの勤める施設を利用しているんです。
そして弟さんの送迎をする際にたびたび玄関からその陽平さんの作品が目に入ってはいたんですね。
「いつか行きたいなぁ」って思ってる時に、陽平さんのお母様に「宜しければ是非遊びに来てください」とお誘いいただいたのです。
てことでこれ見よがしに、速攻でお邪魔することにしました。
③陽平アート入り口
いい忘れましたが「陽平アート」は金沢市の野町にあります。
(詳しい場所は後ほど!)
野町といえば繁華街からも徒歩10分程度ということでめっちゃくちゃ来やすいです!
石川県内の方ならば片町や香林坊にショッピングついでに行ける距離ですね(^_−)−☆
↑陽平アート入り口
水色の階段がお出迎えです。
実は「陽平アート」は今年2015年の秋にオープンしたばかり。
できたてホヤホヤでございます!
看板からペンキ塗りに至るまで(内装なども)陽平さんのお父様が頑張って作業されてました。
弟さんの送迎時にいつも熱心に準備されてました。
↑入り口横
わたくしの祖母の家から大変近く、「陽平アート」周辺はとても懐かしかったです。
と、言っても当時あったスーパーや病院もすっかりなくなり時代の流れを感じました。
④いざ、陽平アートへ
玄関から陽平さんの作品がお出迎えです。(一部ですが後ほどご紹介しますね!)
陽平アートの館長、そして陽平さんのお母様でいらっしゃる細川和子さんです。
週一回はお母様ともお会いしているので緊張することもありませんでした。
てかめちゃくちゃ優しいんで初対面の時も全然緊張してなかったですけどね。
⑤陽平アートの作品を一部紹介!
では、早速どんな作品があるんでしょうか。
一部ではございますがご紹介させていただきたいと思います。
1.金沢城
僕が一番最初に目に付いた作品!
桜の花びらがめちゃくちゃ独特で存在感が抜群です!
館長曰く、柵がめちゃくちゃ細かいところまで描かれてるとこを是非見ていただきたいそうです!
↑こちらがアップの写真
細部の至るところまで全てに繊細なタッチを施すのはお見事すぎです!
2.松井秀喜(メジャー時代)
石川県出身、わたくしも現役時代は熱狂した元プロ野球選手の松井秀喜さん。
陽平さんはとにかく松井さんの身体がでかいところに注目されたようですね。
館長曰く、外野のファンの一人一人の熱狂した表情を是非見て欲しいとのこと!
確かに拝見していると松井のホームラン打った時の観客の熱狂シーンを思い出します!
3.松坂大輔(甲子園時代)
すいません、野球ネタ続きで。
こちらは甲子園での松坂大輔投手。(現ソフトバンクホークス)
夏の甲子園決勝でノーヒットノーランを達成した時のシーンです。
この作品、陽平さんは主役であるはずの松坂投手よりもキャッチャーの方に着眼されて描かれているんですよね。
キャッチャーのめっちゃ嬉しい表情がこちらにも伝わってきます!
館長はここでも観客を見て欲しいとのことをおっしゃってました。
甲子園なのに観客に外国人などが結構描かれています。
※この作品「バッテリー」は2013年ビッグアイ(国際交流センター)イラストレーター賞(上田バロン賞)受賞作品です。
4.陽平さんのご兄弟
↑(三男)
↑(四男)
僕はいつも施設では四男と一緒にプールに入ってます。
まだ小学校低学年なんですよね^_^;
陽平さんは似顔絵を描く際に必ず、そっくりには書かないそうです。
館長曰く、「その人の未来を想像して描く」のだそうです。
アンパンマンやクレヨンしんちゃん等描こうと思えば全然描けるそうなんですけれどね^_^;
でも陽平さんが描く独特の表情(先の松井や松坂の絵もそうですが)に惹きこまれていきました!
本当はまだまだ紹介したい作品が山のようにあるんですがね^_^;
是非、「陽平アート」に来ていただいて直接ご自身の目で見ていただけたら幸いです!
※2017.7.24追記
新たな作品を館長(陽平さんのお母様)より紹介いただきました。
☆フィギュアスケート浅田真央選手
↑(繊細かつ、ダイナミックな作品!真央選手、大好きっす\(^o^)/)
⑥館長(陽平さんお母様)に陽平さんのエピソードをお伺いしました
↑コーヒーまでいただきました、俗に言うブレイクタイムです
・陽平さんの絵を描き出したきっかけ
自分は特に絵を描くとか創作系は苦手なもんでして^_^;
陽平さんはいつからどういうきっかけで絵を描き始めたのか館長にお聞きしました。
陽平さん3歳当時は館長であるお母様がマンツーマンで勉強を教えていたそうです。
(3歳で勉強ってすごいなぁ)
その時に陽平さんが近くにあったドラえもんやクレヨンしんちゃんなどの漫画をお絵描きばかりしていたのが始まりとのことです。
確かに自分もドラえもんは授業中とかに暇つぶしによく描きましたけどね^_^;
それからも特別に絵を習った訳でもないそうです。
時は流れて、陽平さんが高校2年の時に担任の先生から「描くなら写真を見て描こう」と言われたそうでそこから先に紹介したような絵を描くようになったそうです。
ちなみに金沢城や松井などの絵も全て写真をもとに描いているそうです。
↑陽平さん小学校4年生の時の作品。「キリン」
冒頭に陽平さんは自閉症という障がいを持っていると紹介しましたが、絵を描き始めてからの集中力は本当にすごいとのことです。
・46時間失踪事件
陽平さんは今年(2015年)の夏、8月8日にご自宅も兼ねてる「陽平アート」を脱走して行方不明になったという出来事があったそうです。
お母様曰く、どれだけ探しても見つからずさすがに死も覚悟されたくらいだったそうです。
結果的にはなんとか無事見つかったんですけれどね。(でないと記事に書けないですし^_^;)
実は失踪する前日に金沢市外の方へ(小松市方面)で施設でキャンプに行ったそうなんです。
それでその時の道を施設の人に聞いて辿って行ったそうです。
「結局その時は見つからなかったそうですけどね^_^;」
その後8月10日に警察から連絡があり、岐阜県との県境3キロ付近で倒れているところを発見されたそうです。
つまりはこんな感じだったということです。
キャンプ場へ行く時のある分岐を間違えて「白山白川郷ホワイトロード(旧白山スーパー林道)」の方へ行ってしまったらしいのです。
⑦館長からのわたくしに対するメッセージ
まだまだお母様である館長とお話ししたことは枚挙に暇がないくらいお話は尽きませんでした^_^;
↑陶芸などもお作りになられるそうで、触ったら絶対に落としそう
因みにこの後に館長から、
「ゆっくりと急ぎなさい」
っていう言葉もお聞きしました。
「慌てずにゆっくりと、でも時間は常に有限なんだよ」
ってことなのですが。。。
「陽平アート」営業時間や場所など
・営業時間 10時〜18時頃まで
※陽平さんのお迎え等で不在の場合もあるそうです。
必ずお越しになる前にお電話で前もって確認してからお越しください!
・住所 〒921−8031 石川県金沢市野町4丁目6−3
※ 駐車場スペース3台程あり。こちらも前もってお電話で確認をよろしくお願いします。
(繁華街からでも歩いて行ける距離ですよ(^_−)−☆)
・電話番号 090ー4681ー8750
・MAP
入場料はなんと無料!
陽平アートは入場料は無料です!
めっちゃ太っ腹です!
そうは言っても創作活動には色々とお金もかかりますから。
もし宜しければ
↑(陽平さんの描いた絵の絵ハガキ)
もしくは
↑同じく陽平さんの描いた絵が描かれた携帯ストラップ
これらを1点でもご購入していただけると陽平さんのこれからの活動の応援になります。
・絵ハガキ(小) 200円(税込)
・絵ハガキ(大) 400円(税込)
・携帯ストラップ 250円(税込)
ちなみにオンラインショップでも購入できるそうです。(今知りました(´∀`=))
こちらからもどうぞよろしくお願いします!
まとめ
というわけでお送りいたしました。
「陽平アート」いかがでしたでしょうか?
わたくしの拙い文章なのがなんとももどかしい限りではございますが^_^;
少しでも陽平さんやお母様のように障害を乗り越えて活動をしている方々がいるということを知っていただけたら幸いです。
↑絵ハガキをもってピースするわたくし。館長に撮ってもらいました(テヘペロ)
てわけで今日はここまで。
またね〜ん!
※本日の記事中のお話及び作品写真は全て細川陽平さんのお母様のご好意により了承を得て掲載させていただきました。
くれぐれも無断転載はしないようお願い申し上げます。